Special interview 山縣 美季さん(後編) – さらなる飛躍を目指して
苦悩の中学時代を乗り越え、音楽に向き合ってさらに進化した高校時代。2022年には「シャネル・ピグマリオン・デイズ」に選出され、さらなる飛躍が期待されるピアニスト・山縣美季さんへのロングインタビュー<後編>になります。8/26(金)リサイタルでのプログラムだけでなく、今の山縣さん自身に迫ったインタビューです。
愛猫2匹に毎日癒されています(笑)
――2022年シャネル・ピグマリオン・デイズに選出されたのも一つの転機ですね。
選んでいただいてありがたいと思います。ピグマリオンは花を開かせる者の意味があるそうで、シャネルが私を支援してくれることがうれしいです。シャネルは「永遠の憧れ」だったので、ブランドに触れて幸せですね。
――さて、SNSにたびたび飼い猫が登場しています。お好きなんですね?
猫を飼うまでは犬とハムスターを飼っていて、犬は17歳まで生きていました。今は2匹の猫に毎日癒されながら過ごしています。名前は「みけらんじぇら」と「レオナルド」です。「みけらんじぇら」は三毛猫の女の子なので、「ら」になりました。
――画家の名前を由来にしていますね。美術作品がお好きですか?
好きですね。ポストカードを部屋の壁に貼ったりしています。美術作品に詳しいわけではありませんが、視覚からインスピレーションをもらえることもあり、音楽表現のヒントにもしているんです。先日上野の国立西洋美術館に「自然と人のダイアローグ」展を見てきました。
大学に通いながら音楽活動もしているので、比較的忙しくさせていただいています。泊まりで地方公演に行くと授業を欠席することもありますが、音楽と向き合うこと、お客さまと出会うことを原動力にしています。コンサートの機会をいただけるのは本当にありがたく、いつも楽しんでやらせていただいています。
「私の音楽はこうです」という自己紹介のプログラム
――新潟でのリサイタルは、山縣さんの自己紹介のようなプログラムと伺っています。
フランク「プレリュード、コラールとフーガ」は、高校3年間の試験で唯一公開される「公開実技試験」の際に演奏しました。東京藝術大学の奏楽堂の舞台で弾けたことがうれしかったですね。フランクと向き合ったことと、とても思い入れのある試験でもあり、特別な作品だと思っています。この作品が今まで演奏したものの中で一番好きかもと愛を募らせてきたような曲です。
今回のプログラムにはリストも入っていますが、正直今まで取り組んでこなかった作曲家であり、最後まで悩んで決めました。まず、りゅーとぴあの大きなホールで弾くならフランクとシューベルトの「ピアノ・ソナタ」だと。あとはどうしようと思ったときに、最初に選んだ2曲と詩的で宗教的な調べに共通点があるリスト編曲版の「アヴェ・マリア」を選びました。祈りや喜びという、リストの煌びやかなイメージとは違う魅力を届けたいです。そういう意味で「私の音楽はこうです」と自己紹介させていただきたいと思います。
――最後にメッセージをお願いします。
お話をいただいたときから、憧れのりゅーとぴあの舞台に立てることが本当に楽しみで、このホールにはどんな作品が合うのか、ホールに響くことを考えてきました。そのことを想像すると気持ちが高ぶってしまいます。私の音楽を聴いていただくことが本当に楽しみで、私なりにこだわったプログラムをぜひ聴いていただきたいと思います。
「個人的な感情を音楽に入れ込むのではなく、音楽で表現したいことを明確にして、どんな世界を届けたいかを考えます。その線引きが難しいですが(笑)」と、ストイックに作品と向き合う姿勢を見せてくれた山縣さん。りゅーとぴあコンサートホールを想像して選んだ作品を早く演奏したいと、山縣さんの情熱が伝わってきたインタビューでした。
いよいよ山縣美季 ピアノ・リサイタルの開催が迫ってきました。N-PACmateフレンズ友の会/インターネット会員の皆様に、日頃のご愛顧への感謝を込めて…。皆様のご来場をお待ちしています!
これまでのインタビュー
Special interview 山縣 美季さん(前編) – 「やると決めたらやる」信念の強さ
Special interview 山縣 美季さん(中編) – 「絶望の中学時代だったと思います」
公演詳細
りゅーとぴあ会員限定コンサートVol.5
山縣 美季 ピアノ・リサイタル
~ピティナ特級入賞&日本音楽コンクール優勝!シャネルも支援する20歳の俊英~
2022年8月26日(金)19:00開演
全席指定 2,000円
チケット好評発売中!
※こちらの公演は「N-PAC mate 友の会フレンズ(入会金0円・年会費2,750円税込)」と「インターネット会員(入会金・年会費無料)」に入会/登録した方のみチケット購入ができます。
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