りゅーとぴあではこんな公演もやっています!~公演リポート「東京交響楽団特別演奏会×映画音楽《ジョン・ウィリアムズ大作戦!》」~
2024年5月26日(日)。この日は、ちょっと特別な演奏会がりゅーとぴあで行われました。
その名も「ジョン・ウィリアムズ大作戦!」。
映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズが手掛けた「スター・ウォーズ」「シンドラーのリスト」「E.T.」「ジョーズ」などの映画の名曲を、準フランチャイズ・オーケストラである東京交響楽団の演奏でお贈りしたコンサートです。
発売当初より大変な好評をいただき、なんと早々にチケットが完売!
迎えた本番当日、満員御礼のホワイエは、こども連れのご家族や本気でコスプレをした大人たちなど、まるでお祭りみたいに賑わいました。
ちなみにこの公演、ジョン・ウィリアムズの名曲コンサートをより一層お楽しみいただけるよう、「映画コスプレ優先席」をご用意。そしてホワイエには「フォトスポット」が登場しました。
このフォトスポットには行列ができ、ご家族やご友人同士が笑顔で写真を撮っていらっしゃいました。
E.T.を乗せた自転車にまたがったお客様が、こんなことを言いました。
「二人乗りしてもいいかしら?」
スター・ウォーズのコスプレをしたこちらのご夫婦は、なんと他県からのご来場。
ご主人は世界的なスター・ウォーズのファンの集い「第501軍団」日本部隊に所属する熱狂的ファン。
Yahoo!ニュースの記事でこの公演のことを知り、居ても立っても居られずに駆け付けてくださったそうです。
この日は、当館スタッフも東響事務局も、気合の入ったコスプレでお客様をお出迎え。
たくさんのお客様から「一緒に写真を撮ってください」と声をかけられました。
…ほかの公演で言われたことは一度もないのですけれど(笑)
コスプレをしたお客様がおたがいに写真を撮り合う様子もあちこちで見られました。
知らない人同士なのに、みんなが笑顔でカメラを向け合う、とっても楽しげな雰囲気のホワイエでした。
そして始まった演奏会。
東京交響楽団ならではの鮮やかなサウンドがホールいっぱいに鳴り響きます。
こちらの公演はMC付き。曲間に作品紹介や出演者へのインタビューを挟みながら、演奏会は和やかに進みます。
ジェダイのコスチュームに身を包んだオビワン・エノービの登場には観客が沸きました(この人、部長です)。
お客様の反応に、思わず振り返ってしまった演奏者もちらほら。
「ハリーポッター」や「スター・ウォーズ」の高らかに鳴り響くトランペットやキラキラとした音楽に、客席のこどもたちは目を輝かせて前のめりに。
「シンドラーのリスト」では、チェロの極限まで絞った美しいピアニッシモに心打たれ、瞑目しながら耳を傾けるお客様の姿も。
誰にとっても、映画のシーンが呼び起こされる、感情を揺さぶられるような演奏会でした。
ジョン・ウィリアムズの音楽で、会場中の心がひとつになったような一体感。
それはお客様だけのことではなかったようで、終演後、東響の楽団員が口々に「今日は本当に良いコンサートだった」と言っていたのが印象的でした。
ふと、コロナ禍で空っぽになった頃のりゅーとぴあを思い出しました。
人がいてこそのホール。アーティストがいてスタッフがいて、何よりお客さまがいて。
そうして初めて、ホールに血が通う。
私たちの仕事は、音楽の喜びをひとつの空間で共有する場所づくり。
その「当たり前」を、改めて思い出した一日でした。