盛り上がるとブレーキが効かないあたりが最高です
―― 音楽企画課の榎本さんにお話しをお聞きします。
榎本さん よろしくお願いします。
―― 今日は2/11(日)に、新潟市北区文化会館で行われる「にいがたジュニアコーラス・フェスティバル2018」をご紹介いただきます。
榎本さん かしこまりました。誰が言ったか知りませんが、こんな言葉がありますよ。「どんな名優も、子どもと動物には勝てない」。
―― これは分かる気もします。
榎本さん 子どもも動物も、「演じよう」とか、「感動させてやろう」、「拍手をいっぱいもらおう」とか思っていない。子役は、「早く監督からOKをもらって、このロケ地の地酒を飲みに行きたい」などと考えないわけです。その無垢の強さが見る人の心を動かすということでしょうか。
―― 特に澄んだ子どもたちの歌声は、古今東西の大人たちの心を揺り動かしてきました。さて、ジュニアコーラス・フェスティバル2018は、どんなコンサートなのですか?
榎本さん 新潟市とその近郊で活動する、ジュニア合唱団6団体が一堂に集まって、その澄んだ歌声をお届けするというコンサートです。
まず地元の北区少年少女合唱団。平成25年1月に誕生したので、5周年ということになりますね。おめでとうございます。北区文化会館を本拠地に活動しています。
榎本さん それから全国的にも珍しい、新潟少年合唱団。
―― 珍しい?
榎本さん 少年少女じゃないです。「少年」合唱団。男の子だけ。
―― 合唱というと、女の子が多いイメージがありますよね。
榎本さん そうですね。でもこの新潟少年合唱団は、平成12年に新潟市に生まれた、男の子だけ、少年だけの合唱団なんです。少年だけのコーラス、お聞きになったことあります?
―― なかったかもしれません。
榎本さん 例えでご説明しましょう。一年で一番寒い日の夜にできる、どこまでも透き通った氷を想像してください。つららでもいいですよ。きれいでしょう?
―― とても。
榎本さん 少年合唱だけが持つ、どこまでも清らかな美しさは、それです。この透明感はなかなか真似できません。
それから、新潟市近郊から「阿賀野市ジュニア合唱団」と「うた・すき・合唱団」、「せいろう少年少女合唱団」の3団体が参加します。それぞれに特徴があるんです。各地の地酒みたいに。
―― 地酒って榎本さん、子どもたちの合唱団を紹介するのに、その例えはいかがなものでしょう。
榎本さん すいません。つい、きれいなつららで、地酒をロックで飲んだら美味しいかと…あ、だから大人はダメなんですね。
―― 3団体はどんな特徴があるのですか?
榎本さん 阿賀野市ジュニア合唱団は、素朴。ザ・日本の子どもたちです。
うた・すき・合唱団はその名の通り、「歌を歌うのが好きでしようがない」という気持ちがじんわり伝わってくる。名は体を表すといいますが、この合唱団、いい名前を付けたと思います。
榎本さん 「せいろう少年少女合唱団」は、元気な先生に率いられて思い切りのいい歌を聞かせます。
榎本さん そして忘れてはいけない、新潟市ジュニア合唱団。
―― 合計6団体。
榎本さん そうです。新潟市及び近郊で活動する6つの少年少女合唱団の歌声を、一挙に聴くことができる、年に一度の機会です。普段は当然、団体ごとにバラバラに活動していますから、一緒に聴くことができるのは、本当にこの機会だけですね。
―― なるほど、それぞれの合唱団の色合いの違いを楽しめますね。
榎本さん それと実はもう一つあるんですよ。このコンサートにしかないお楽しみが。
―― なんですか?
榎本さん コンサートの後半で、各団体ごとの枠をとっぱらって合同演奏をするんです。例えば小学生合同演奏は、各団体の小学生がみーんなそろって約140人。
―― 140人というと、規模の小さい小学校なら全校児童くらいの数になりますね。
榎本さん これがまたいいんですよ、迫力があって元気がよくて。盛り上がるとブレーキが効かなくなるあたりが最高です!
それから、中学生と高校生の合同ステージは総勢約50人。こちらは毎週のように合唱練習をしている各団体のリーダークラスですからね。児童合唱とは思えない、深い響きがします。
そして最後は、出演者全員による全体合同合唱。140人の小学生と、50人の中高生、合計約190人。きっと北区文化会館のステージはぎゅうぎゅうになります。北区文化会館はとても響きの良い新しいホールで、座席数は549席です。
―― 子どもたちの歌声で、お客様を包み込むことになりそうです。
榎本さん 季節はまだ真冬ですが、ホールの中は温かいです。心を動かす少年少女合唱の無垢な歌声を聴きに、北区文化会館までお越しください。
―― ありがとうございました。