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ヴォーチェ弦楽四重奏団、メンバーにインタビュー!

6月11日(火)「ヴォーチェ弦楽四重奏団」の公演に先駆け、メンバーにインタビューを実施しました!

ヴォーチェ弦楽四重奏団、メンバーにインタビュー!の画像
(6月7日(金)サントリー公演終演後にパシャリ)

ヴォーチェ弦楽四重奏団はどんな団体でしょうか。

ギヨーム:
私たちは音楽家として今この世界で起こっていることに対して常に目を向けるようにしています。フランス語の言い回しで“ Sortez de notre zone de confort”(「居心地の良い場所から外に出よ」)という表現があるのですが、私はこの言葉が大好きで、クァルテットとして常に新しいことにチャレンジしたいと思っています。具体的な例を挙げると、先日パリにあるシネマテーク・フランセーズという映画館が開催するフェスティバルに呼ばれて、その閉幕式で演奏しました。私たちは無声映画を背景にモーツァルトを演奏したのですが、それは本当に斬新で新しい経験となりました!きっとお客さんにとっても刺激的だったと思います。

今年で結成20周年を迎えましたが、これまでを振り返ってみてどのような感想をお持ちでしょうか。

セシル:
ここまで来るのは長い旅でした。結成当時、私はパリの国立音楽院の学生でギヨームとサラは卒業したばかりでした。結成してすぐ、たくさんのコンクールに参加し、ありがたいことに数々のコンクールで入賞することができました。そこからは、たくさんの新しいことに挑戦し、日本を含め世界各地で演奏活動を行っています。今振り返るととても感慨深いです。

昔ギヨームが「10年間クァルテットを続けられたら大したものだ」と言っていたのを覚えています。その当時は10年間弦楽四重奏団として活動することがどのような意味を持つか分からなかったのですが、今になってその重みをひしひしと感じています。

これまでの活動で最も印象に残っていることは何ですか?

セシル & ギヨーム:
この20年の間は私生活も含めて本当にたくさんのことがありました。それぞれが印象深い経験なので1つに決められないのですが、直近でいうと昨年のアルゼンチンツアーはとても面白い経験でした。ディノ・サルージという現在89歳のとても有名なバンドネオン奏者と共演しました。彼と私たちは音楽的なバックグラウンドが全く違うにも関らず、彼との共演では文化的、音楽的背景の違いを超えた精神的な繋がりを感じました。

ヴォーチェ弦楽四重奏団は様々な委嘱作品や新しい作品に取り組んでいると思います。今回のプログラムにもバルメールとマントヴァーニの曲を演奏されますが、現代音楽を演奏することについてはどのようにお考えですか。

セシル & ギヨーム:
現代音楽を演奏することは私たちの使命だと認識しています。私たちはかねてからドビュッシーやラヴェルの音楽とフランス現代音楽をリンクした楽曲を演奏してみたいと思っており、委嘱を試みました。今生きている作曲家とコラボできることもとても魅力的だと思っています。ベートヴェンには「このアーティキュレーションは正しいですか?」と聞くことはできないですが、バルメールには電話で直接聞けますからね(笑)

そして現代音楽を聴く上で大切なことは、そこに流れている音楽をただ受け入れることだと思います。もちろんバルメールやマントヴァーニが音楽に込めた思いや意図は確かにありますが、最終的にどうのように受け取るかはお客様次第なので、そこに正解も不正解もありません。必ずしも解釈しなければいけないものでもないと思います。それはビジュアルアートを鑑賞するのと似ているかもしれませんね。ですのでお客様には自由な発想で聴いていただければ幸いです。

今回は5度目の来日ですが、どのようなお気持ちですか。

セシル:
日本はとても美しく、たくさんの人が住んでいるのに秩序が保たれていて平和なところがとても素晴らしいと思います。もちろん、日本食は最高です。そして日本のマネージャーさんはいつも完璧な仕事をしてくれるので、とても感謝していますし、その働きぶりを尊敬しています。

新潟は初めてですね。

ギヨーム:
私は海の近くに住んでいて海鮮料理も大好きなので、新潟に行くのが本当に待ち遠しいです!

アルチュールさんは初めての来日ですね。

アルチュール:
はい、今からとても楽しみです!私にはとても仲の良い日本人の友だちがいるので、日本には既に親近感をもっています。

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