【シャンポーの森で眠る】日記 vol.8 親子共演・新しい仲間たち
こんにちは!「シャンポーの森で眠る」ボランティアスタッフの神田萌子です!
この連載も8回目となりました。様々な人たちの想いや、そこから見えてくる「シャンポーの森で眠る」の魅力、そして演劇の魅力を、今回もお届けします。よろしくお願いします!
作品の見どころを知るには、やはり創っている皆さんに聞くのがイチバン。今回は、親子で出演される西川正美さんと可心さん、そして、永井はるかさん、亀貝みちるさんにインタビュー! それではさっそく覗き見タイムスタートです!
左から西川可心さん、永井はる香さん、西川正美さん、亀貝みちるさん。仲良しお揃いポーズ!
一一 稽古も残り僅かですが、今の心境は?
永井さん みんなと離れたくない!
可心さん わかる!稽古、楽しいもん。
亀貝さん (稽古は、金・土・日曜日にあるから)土日が暇になりそう。
正美さん 私はやっぱり今が心配だな。ここに来て、いろんなシーンが全部変わってしまったから。ついていくのが精一杯というか。
一一 今をただ一心に頑張る気持ちと、それが終わったあとの寂しさを考えてしまう気持ち、どちらもよく分かります……!確かに、今までのシーンをより良くするために試行錯誤をたくさんしてきましたよね。その中で、みなさんのお気に入りのシーンはどこでしょうか。
亀貝さん 全部好きだからどう言ったらいいのか分からない!
可心さん 「囃し歌」(子どもたちが歌うシーン)とか楽しいよね、ワーって言ったりするの。
永井さん フィナーレの「明日の朝、神様がいらっしゃるよ」からの、「シャンポーの森で眠る」が好き。最初から最後までほぼ笑顔で、それまでの苦しみから解放!っていう感じがする。
正美さん 私は祝婚歌とか。
永井さん 子どもがファデットのことをいじめるところとか……やっぱり自分が出るところは楽しい!
一一 親子共演って、憧れる方も多いと思うんです。今回参加したきっかけってなんでしょう。また、親子でやっていてこんなことを思った、ということはありますか。
正美さん もともと、演劇は好きだったんですよ。そうしたら、この子(可心さん)が女優になりたいって言い出して。
永井さん・亀貝さん おーー!!!!
正美さん たまたまその時、こんなのあるよってキャスト募集の案内を見せたら、「じゃあ(お母さんも)一緒に」って言われたから。稽古場に来ている時の娘が楽しそうで、それは良かったなと思いますね。共演はちょっと恥ずかしいけど。
可心さん 立ち位置が近くなったりするとね。
一一 稽古場って、普段関わっている人とは別の大勢の人と関われる環境ですよね。
正美さん 普通に生活していたら関わることができないような年代の人たちがいるよね。
亀貝さん 私はバレエを習っているから、学校の友だち以外の人と関わることにも慣れてるよ。
永井さん お姉さんやお兄さんと関われる機会は嬉しい。小学6年生だと、最高学年で自分たちが一番年上だから。
可心さん いつも私とみちるちゃんとはる香ちゃんでいるけど、私が一番年上なのに(扱いが……)。(笑)
一一 年齢を気にせずにどの人とも居心地良く関わることができるのはこのメンバーの魅力の一つですよね。今度は永井さんと亀貝さんに質問です。お二人は、演劇ではない習い事をしているんですよね。
永井さん そう、みちるちゃんがバレエで、私がピアノ。私は、おばあちゃんの勧めで応募したんだ。
亀貝さん 私、歌はできないけど、(バレエを習っていることもあって)踊りは楽しい。
正美さん 二人って、(今とても仲が良いけど、)もともと友だちだったの?
亀貝さん 私の通っているバレエ教室での友だちが、はる香ちゃんの学校の友だちだったんだよね。
永井さん その子からお互いにお互いの話を聞いていたから、勇気を出して話し掛けたのがきっかけ。
一一 みなさんは、どんな村人や子どもたちを意識して演じていますか。
永井さん うーん? 曲とか場面によって違ったりする。死んでいる時は死んでいるし、生きている時は生きている、みたいな。子どものシーンの時は、いじめっ子な感じ。
可心さん いじめたこととかないから難しいけどね。
正美さん 私はなんだかまだ難しくって。まずは自分の気持ちのまま演じています。
一一 なるほど。子どもはどんな子どもかを意識しなくても、ありのままで十分に魅力的な存在なんですね。大人にとっても、それは同じなのかも。では、演技をする上で気をつけていることはありますか。
可心さん 姿勢とか?
永井さん 家でも、姿勢はきれいでいられるように気をつけていて……それで、姿勢は良くなった気がする。APRICOTの人たちが多いから余計にきちんとしなくちゃ。
可心さん はる香ちゃんすっごく負けず嫌いだからね!
正美さん 私は、先生方の言ったことを、できるようにとか。
永井さん ああ、自分に言われたことだけじゃなくて、他の人に向けて言ったことでも気をつけたりするかも。
正美さん ね。
一一 普段の稽古で楽しいことはなんですか。
可心さん・亀貝さん・永井さん みんなと話せること!!
亀貝さん あとやっぱり踊れること!それから、みんなと演技ができること。
永井さん みんなとすることが楽しいよね。
一一 みなさんにとって、演劇ってどんなものでしょうか。
永井さん 演劇自体は楽しいもの。だけど、この舞台でいうと戦争の話が出てきたりして……でも、楽しいって伝えられたらいいなって。笑顔のところとか。
正美さん 自分ではない、いろんな人になれるものかな。
可心さん やっぱり稽古が楽しい!
永井さん お客様には見せられないけどね。
亀貝さん 物語をつなげたり、伝えたり……。シルビネが苦しんでいるシーンだったら、シルビネが苦しんでいることを、みんなで伝えることが、演技。歌と一緒に、その物語をどんどんつなげていくことが、演技だなって思う。
永井さん 先生もよく「想いを共有する」って言っているよね。
一一 ありがとうございました。
「みんなで伝えること、物語をつなげていくこと」が演技で、「想いを共有する」ことが演劇。
稽古が始まってからこの5ヵ月間、お客様と想いを共有するために、稽古場でいくつもの感情や時間を積み重ねてきました。
新しく出会った友だちとは、お互いのことをよく分かり合えるまでの関係に。かけがえのない仲間と物語を紡いで、「シャンポーの森で眠る」の世界を、その世界の住人の想いを、お客様へお届けします。
さて今日はここまで。10/19(金)から、いよいよ「シャンポー」の幕が開きます。ぜひご来場ください!