25年が過ぎて見つけた25の話
最近はJIA25年賞(建築賞)を受賞したことを報告する巡礼をしています。
この賞は「25年以上の長きにわたり、建築の存在価値を発揮し、美しく維持され、地域社会に貢献してきた建築」を顕彰するものです。建築はつくる人、つかう人、維持する人たちの力で成り立っていますので、受賞報告を巡礼している、という訳です。報告して感謝を伝えると、自然とりゅーとぴあの思い出話になります。時には、私もりゅーとぴあ職員も知らない、りゅーとぴあの知られざる一面が話題になります。この話を胸にしまっておくのはもったいない、ぜひ皆さま(りゅーとぴあの職員も含めて)と共有したいと思い、これから何回かに渡って紹介していくことにしました。題して『25年が過ぎて見つけた25の話』。
第1話 ロゴマーク誕生秘話
りゅーとぴあのロゴマーク、それは広報紙やチラシやで使われている、大小7つの円形が並んでいる形。りゅーとぴあと空中庭園を表しているのだろうな、と想像はできますが、その由来をりゅーとぴあ職員は知りません。
建築賞受賞を報告するため、都内某所でお会いしたのは、比嘉武彦さん。建築士で、現在は建築事務所kw+hg architectsの代表をされています。りゅーとぴあの建設当時は、長谷川逸子・建築計画工房の社員として設計と工事監理に携わり、更地の状態から建物が完成するまで、一番間近で見てきました。
私が近況を話すと、比嘉さんの脳内に眠っていた当時の記憶が次々と蘇ってるようで様々なお話が伺えました。比嘉さんが、りゅーとぴあのチラシに目を移すと思いがけない言葉が出ました「このロゴマークを作ったのは私です」
えっ!・・・
「工事の終盤、開館が間近になった時期、誰かが、ロゴマークが必要だよね、と言いました。それで試案を作ってみようと、大小7つの円形を切り絵にして、市役所の担当職員へ提案したら意外に評判がよく、こんな感じでいいんじゃないのとなりました。それで今度は本格的に配置を変えながらいくつかのパターンを作って、みんなで選ぼうとなり、最後は「潟」の字に似ている、ということが決め手となって今のロゴになりました。」
大小7つの円形は、りゅーとぴあと6つの空中庭園を表しています。「潟」の字に似ていると評価されたロゴは、結果的には実物と似た形となりました。
比嘉さんは苦笑いをして、こう言いました「私が気に入っていたのは実は別の案なんですけどね。でもこんなにシンプルなロゴマークですが、ここには深い意味がこめられているのです。」
むむ・・・ 深い意味とは??
その続きは次回
25年が過ぎて見つけた25の話(1) ロゴマークは「潟」の字に似ている
(終わり)
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