『マクベス』07
イベント内容について
作品みどころ
シェイクスピアの世界は、大きな大きな虚構の世界。
「マクベス」では登場人物たちに、これでもか、これでもかと悲惨な出来事がふりかかります。
恐怖という感情にすっかり慣れてしまったとマクベスが述べれば、その直後に想像だにしなかった更なる悲惨が降りかかって徹底的に打ちのめすのです。
「マクベス」特別版で市川右近は、歌舞伎で培われた骨太の様式性でマクベスに臨み、どっしりとした人物造形のもと、魔女たちに「やがては王になる」と囁かれれば、半端ではなく野心を燃え立たせ、魔女たちの二枚舌の裏切りを知れば、半端ではなく挫けきる演技を魅せつけました。
どこまでも力強い苦悩と、圧倒的な破滅。
シェイクスピアの描いた人間の運命の巨大なうねりを、新潟市政令指定都市移行を記念して再びお楽しみいただきます。
ストーリー
スコットランドの武将マクベス(市川右近)は、凱旋の途上、闇の女神ヘカテ(藤間紫)率いる魔女たちに、「やがては王になる」との奇妙な予言を受ける。
野心の虜となったマクベスは、マクベス夫人(市川笑也)とともに王ダンカン(菅生隆之)殺害を企てる―
シェイクスピア四大悲劇の一つ「マクベス」を、力強い様式性と和の美意識で描く。
巨大で恐ろしい運命と闘う人間性、そして圧倒的な破滅。
どこまでも哀しく美しい末期―
ルーマニアの国際シェイクスピア・フェスティバルでも好評を博し、英国ファイナンシャル・タイムズ紙において「最も印象的な作品」などと評価を受けた、世界的な評価を得つつあるりゅーとぴあ能楽堂シェイクスピアシリーズ。
その代表作がふたたびよみがえる。
キャスト/スタッフ
出演/市川右近、市川笑也
谷田歩、市川喜之助、河内大和、栗田芳宏、山賀晴代、市川猿若、
菅生隆之
横山道子、田島真弓、横山愛、塚野夢美、住田彩、塚野星美
藤間紫(特別出演)
作 ウィリアム・シェイクスピア
翻訳 松岡 和子
構成・演出 栗田 芳宏
音楽監督 荒井 和真
衣裳デザイン 時広 真吾(リリック)
ヘアメイク 佐藤 圭
小道具 後藤 信子
衣裳 山田 志麻
音響 武藤 竜也(りゅーとぴあ)
照明 大倉 勝茂(りゅーとぴあ)
舞台監督 やまだてるお(モモ プランニング)
企画・製作 りゅーとぴあ(新潟市民芸術文化会館)事業課
製作協力 松竹株式会社 株式会社おもだか
東京制作協力 有限会社ゴーチ・ブラザーズ
後援 (財)日本私学教育研究所
協力 文学座
劇団AUN
KURITAカンパニー
株式会社メジャーリーグ
公演情報
新潟公演:りゅーとぴあ・能楽堂
主催 (財)新潟市芸術文化振興財団・BSN新潟放送
2007年3月29日(木)~3月31日(土)
東京公演:国立能楽堂
主催 (財)新潟市芸術文化振興財団
2007年4月3日(火)~4月5日(木)
高知公演:高知県立美術館
主催 高知県立美術館
2007年4月13日(金)
大阪公演:大槻能楽堂
主催 (財)新潟市芸術文化振興財団・毎日放送
2007年4月15日(日)
福岡公演:大濠公園能楽堂
主催 テレビ西日本/西日本新聞社/ピクニック/(財)新潟市芸術文化振興財団
2007年4月17日(火)
舞台袖に届いた手紙
様々な方からコメントをお寄せいただきました!!
新潟市/南哲夫さん
初めての空間でした。静止、静寂、時間の停止。呼吸していないように見えました。3人の魔女が正面を向いているけど存在していないんです。その能面がニヤリとクチビルから上がる瞬間を目撃してゾッとしました。
新潟市/敷村良子さん
以前見逃してしまいぜひ一度見たかった。内容、演出とてもよかった。笑也のマクベス夫人が登場した瞬間、殺人とは狂気である。マクベス夫人ははなから狂気にあった。と思った。今まで「マクベス」は何度も見ているが新発見。また藤間紫を間近に見て、役者の存在感とはこういうものかと実感。
横浜市/村上敏子さん
「マクベス」06からさらに余分なものがけずられ単純化された舞台、音の効果に共鳴しました。exoticではなくてglobalなシェイクスピアとして日本以外の人にも見て欲しいと希っています。
熊谷市/小堀信枝さん
いつも思いますがコロスの使い方がとても好きです。あの方たちの美しい声やしっかりした演技はすごいと思います。次の公演も楽しみにしています。
新座市/池田智美さん
前回の「オセロー」に続き2回目です。ほか公演のシェイクスピアはセリフの長さや難解さなど正直苦手で、だからこの有名すぎる作品も知識はとほとんどありません。敷居の高い能楽堂で和装と打楽器に包まれたシェイクスピアは逆に私を近づきやすく導いてくれる助けをしてくれるようです。
千葉市/佐藤孝靖さん
新作能で「マクベス」を見たことがありますが、それよりも素晴らしいと感じました。私は能楽愛好家40年ですが能舞台の使い方、所作すべてがある意味では能楽以上の味をだしていました。
明石市/松井雅美さん
あの三間四方の空間にマクベスという人物の人生が流れていたのを目撃したような感じでした。
大阪市/古賀聖子さん
能楽堂シリーズは始めて観たんですが想像以上、期待以上に素晴らしかったです。”栗田マジック”の効きっぷりがすさまじく”能楽堂”という場所にいることを忘れるぐらいでした。人生を舞台と役者になぞらえるセリフでは演じる役者さんご自身の生き様がこめられているようで泣けました。栗田さんの演出をよく役者さんがものになさって、それが観客に伝わる瞬間を味わえるというのは本当に幸せな時間だと感じました。
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