癒しの空間・能楽堂で、季節の移ろいを感じるひとときを。

毎回好評の“能楽堂で楽しむ”シリーズは、日本の四季折々の行事をテーマに能楽堂で和の雰囲気や能を楽しむ企画です。今回は仲秋の名月の前夜である9月9日に、「十五夜」をテーマに月にちなんだ能「融」を、鏡板を外した特別バージョンの能楽堂で上演いたします。

出演者には新潟出身の能楽師のほか、人気アナウンサーの遠藤麻理さんをお迎えして、トークや朗読など初めて能を観る方にも気軽にお楽しみいただけるコンテンツ満載でお贈りします。

能楽堂の落ち着いた空気の中で、季節感と伝統文化をご堪能ください。

内容

◆トーク　川瀬隆士×田邊恭資×遠藤麻理
◆仕舞「鵺(ぬえ)」　川瀬隆士
◆朗読　遠藤麻理
◆半能「融（とおる）」（宝生流）
　後シテ（源融の霊）　大友順
　ワキ（旅の僧） 野口能弘
　笛 藤田貴寛
　小鼓 田邊恭資
　大鼓 柿原孝則
　太鼓 姥浦理紗　ほか
◆アフタートーク

☆ロビーイベント
能面・能装束の展示

能「融(とおる)」

平安初期の政治家・歌人であり、「源氏物語」のモデルとも言われる源(みなもとの)融(とおる)を取り上げた作品です。皇族出身で左大臣にまで上りつめましたが、権力争いに敗れ政治的不遇の内に生涯を終えました。能「融」の舞台は十五夜、荒れ果てた屋敷の庭、月下に佇む一人の貴公子。東国から京の都へ旅してきた僧の前に、源融の霊が在りし日の姿で現れ、かつての栄華を懐かしみながら舞を舞います。

能「融」

出演

大友　順（おおとも　じゅん）

シテ方宝生流能楽師。1971年生。新潟県佐渡市出身。18代宗家宝生英雄、19世宗家宝生英照に師事。重要無形文化財総合指定保持者。

川瀬　隆士（かわせ　たかし）

シテ方宝生流能楽師。1984年生。新潟県三条市出身。19世宗家宝生英照、20代宗家宝生和英、渡邊荀之助に師事。東京藝術大学卒業。

遠藤　麻理（えんどう　まり）

フリーアナウンサー。新潟市出身。2020年6月30日のFM PORT閉局まで17年間「MORNING GATE」のナビゲーターを務め、新潟の朝の顔として人気を博す。同年8月よりBSNラジオ「四畳半スタジオ」パーソナリティー。