渦巻く雲の切れ目から見える、春の訪れと円舞曲(ヴァルス)。

出演

リオ・クオクマン（指揮）　Conductor = Lio Kuokman
金川真弓（ヴァイオリン）　Violin = Kanagawa Mayumi

曲目

コルンゴルト：ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
Korngold : Violin Concerto in D major op.35
R.シュトラウス：歌劇「ばらの騎士」組曲
R.Strauss : Der Rosenkavalier Suite
ラヴェル：ラ・ヴァルス
Ravel : La Valse

第130回 新潟定期の聴きどころ

新潟の厳しい冬を乗り越え、春の訪れを感じる3月。2022年度シーズン最後の新潟定期を飾るのは、2014年スヴェトラーノフ国際指揮者コンクールで最高位を受賞したリオ・クオクマン。華やかで幻想的な人気曲ラヴェルの「ラ・ヴァルス」をメインとしたプログラムを指揮します。R.シュトラウスの歌劇「ばらの騎士」組曲では、オペラ指揮の経験も多いクオクマンの音楽を存分にお楽しみください。映画音楽作曲家の一面をもつコルンゴルドの協奏曲を弾くのは、2018年、2019年と国際コンクール入賞を果たした業界大注目のヴァイオリニスト・金川真弓。世界のオーケストラと共演を重ね絶賛を集める演奏を、新潟・りゅーとぴあで体感してください。

プロフィール

リオ・クオクマン（指揮）

マカオ生まれ。2014年のスヴェトラーノフ国際指揮者コンクールで最高位を受賞。2016年までフィラデルフィア管でネゼ＝セガンの副指揮を任され、現地の新聞に「驚くべき指揮の才能」と称えられた。ウィーン響、フランス放送フィル、N響、都響、京響といった世界の主要楽団に客演を重ね、フレイレ、ケフェレック、アンゲリッシュ、R.カプソンらの名ソリストと共演している。オペラにも積極的で、≪ラ・ボエーム≫、≪愛の妙薬≫、≪道化師≫、≪トゥーランドット≫、≪イル・トロヴァトーレ≫、≪リゴレット≫、≪蝶々夫人≫、≪カルメン≫、≪セビリアの理髪師≫をはじめ、多数のプロダクションを指揮。2020年にマカオ国際音楽祭のプログラミング・ディレクターと香港フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者に就任。芸術文化の発展への貢献が評価され、香港とマカオの両政府から賞や勲章を授与されている。

金川真弓（ヴァイオリン）

(c)Kaupo Kikkas

2019年チャイコフスキー国際コンクール第4位、2018年ロン＝ティボー国際音楽コンクール第2位入賞＆最優秀協奏曲賞を受賞。これまでに、プラハ放送響、マリインスキー劇場管、ドイツ・カンマーフィル、フィンランド放送響、ベルギー国立菅、フランス国立ロワール管、モスクワ・フィル、日本ではN響をはじめ全国のオーケストラと、H.リントゥ、S.ヴァイグレ、Ｐ．ロフェ、Ａ．シェリー、ケン＝デイヴィッド・マズア、Ａ．リットン、尾高忠明、秋山和慶、小泉和裕、井上道義、広上淳一等の指揮者と共演。2022年にはベルリン・コンツェルトハウス管やロイヤル・フィルへデビューした。トランス＝シベリア芸術祭、ヴェルビエ音楽祭、ＰＭＦ音楽祭等に出演している。ドイツ生まれ。4歳から日本でヴァイオリンを始め、ニューヨークとロサンゼルスを経て、現在ベルリンを拠点に活動。ハンス・アイスラー音大でコリヤ・ブラッハーに師事。使用楽器は、日本音楽財団貸与のストラディヴァリウス「ウィルヘルミ」（1725年製）。