ユーフォニアムの魅力を余すところなく伝える気鋭の演奏家。
圧倒的なテクニックと心にしみる温かな響きをご堪能ください。

出演

外山裕介（ユーフォニアム）
浅野和子（ピアノ）

プログラム

｢春の日の花と輝く｣変奏曲／S.マンティア
コンクール用小品／J.Ed.バラ
間奏曲／M.ビッチ
幻想的変奏曲／伊藤康英
パルティータ BWV1013／J.S.バッハ
ユーフォニアム協奏曲 第１番／P.スパーク

私がこの楽器に出会ったのは、小学6年生のときでした。

皆さんは「ユーフォニアム」という金管楽器に、どのようなイメージをお持ちですか？吹奏楽の楽器、オーケストラの編成にない楽器、あるいは今初めて知ったとか……この、柔らかで温かい音色の楽器が、実はソロ演奏に優れた楽器であることは、まだまだ一部の人にしか知られていないのではないでしょうか。
ユーフォニアムが誕生して180年ほどになりますが、この楽器のソロのレパートリーが輝き出したのはおよそ100年ほど前からです。今回のプログラムには、アメリカで金管楽器の名手たちが数多く活躍し始めた時代の技巧的な作品、フランスの音楽院の卒業試験のために作曲されたアカデミックな作品、日本の作曲家による日本の風情を感じる作品等、ソロ楽器としての能力と、ユーフォニアムの音色を存分に楽しめる作品を選曲しました。そして、演奏家なら誰しも挑みたい、バッハの無伴奏作品も。
クラシック音楽の新しい発見がきっとあると思います。ぜひ会場にお越しください。ユーフォニアムの心地よい響きと音楽が、皆さんの心にも届きますように。

外山裕介

りゅーとぴあアウトリーチ事業とは

アウトリーチという言葉は、「手を差し伸べる」「伸ばした距離」という意味です。芸術分野においては、「芸術の喜びや楽しさをまだ知らない人に、それを伝えていく活動」のことを、アウトリーチと呼んでいます。『りゅーとぴあアウトリーチ事業』では、オーディションで選ばれた新潟の音楽家と一緒に特別プログラムを考え、市内の学校・病院・福祉施設を訪問して、生の音楽を間近で聴く喜びをお届けしています。
2013年度から始まった登録アーティスト制度は、現在3期目となりました。登録アーティストの活動は1期2年間で、小学校でのアウトリーチ・コンサートを中心に、1年目の最後に「ジョイント・コンサート」（秋葉区文化会館）、2年間の締めくくりとしてこの「リサイタル」が設けられています。

外山裕介 （ユーフォニアム）
Yusuke TOYAMA ： Euphonium

新潟県加茂市出身。県立三条高等学校を経て東邦音楽大学卒業。同大学定期演奏会及び卒業演奏会、1999年ヤマハ新人演奏会金管楽器部門に出演。ユーフォニアムを、河本隆吉、三浦徹、露木薫の各氏に師事。在学中、Dr.ブライアン・ボーマン、スティーブン・ミード、元ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団トロンボーン奏者カール・ヤイトラーの各氏にレッスンを受ける。現在、演奏活動の他、楽器の技術指導や合奏指導、音楽コンクールの全国大会の審査、また吹奏楽をはじめ、様々な楽器編成のための編曲も行う。東邦音楽学校、新潟大学教育学部の各非常勤講師。ふじみ野市音楽家協会理事。りゅーとぴあアウトリーチ事業第3期登録アーティスト。

浅野和子 （ピアノ）
Kazuko ASANO ： Piano

東邦音楽大学卒業。ウィーンにて研鑽を積む。主にクラシックの伴奏ピアニストとして活動。これまでに多くのオーケストラ奏者、ソリストと共演。CD「７人のトランペットによるソロ曲集」Vol.1,3,4,5の収録に参加。「トランペットレパートリー　ポピュラー＆クラシック名曲集」（ヤマハミュージックメディア出版）の監修に協力。第一回ピアノ伴奏コンクール第二位（一位なし）、TIAA伴奏オーディション合格。石川順子、太田幸子、ヴラディスラフ・コバルスキー、ビクトア・トイフルマイヤー、故猪俣淳子、井上淳司の各氏に師事。現在、東邦音楽大学及び同短期大学講師、東邦音楽大学伴奏研究員、東邦音楽学校講師。