天才、登場！ オーケストラを掌握し、明晰な響きを生み出す構成力は天下一品。
カリスマの光彩をまとう新星の指揮で、温かさと情熱に満ちた名曲二曲を貴方に贈ります。

©Gulbenkian Musica/Marcia Lessa

出演

指揮：ロレンツォ・ヴィオッティ

プログラム

J.ブラームス：ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 op.25（シェーンベルクによる管弦楽版）
A.ドヴォルザーク：交響曲 第7番 ニ短調 op.70

第114回 新潟定期演奏会の聴きどころ

蝶のことを、「二つ折りの恋文」と書いたのは、フランスの詩人ルナールでした。それに倣うなら楽譜は、作曲者の内に生まれて聴く人に届けられる、心を乗せた小舟と言えましょう。先輩だったシューマンの助けを受けた若き日のブラームス、長じてからはその恩に応えるべく、若い作曲家達を支えました。ドヴォルザークも支援を受けた一人。温かな心でつながった、『恩送り』の光景が見えてきます。その中で生み出されたのが、今回演奏される二曲。名指揮者である父を継ぎ、20代で世界第一級のオーケストラを指揮する天才が、楽譜に託された「心」を皆様に届けます。

プロフィール

ロレンツォ・ヴィオッティ（指揮）

©Stephan Dolescha

世界中の歌劇場やオーケストラで活躍し将来を嘱望され、50歳の若さで急逝した指揮者マルチェッロ・ヴィオッティの息子として、1990年スイスのローザンヌにて生まれる。2013年弱冠23歳の若さで「カダケス国際指揮コンクール、ライプツィヒMDR指揮者コンクールで優勝。また2015年のザルツブルク音楽祭「ネスレ・ヤング・コンダクターズアワード」を受賞している。フランス国立管、ウィーン・トーンキュンストラー管、BBCフィル、ロイヤル・リヴァプール・フィル管、バルセロナ響、ミュンヘン放送管、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管、ミュンヘン・フィル等、世界の一流オーケストラへ次々とデビューを重ねるほか、オペラでもパリ・シャトレ座、フェニーチェ歌劇場、シュトゥットガルト歌劇場、フランクフルト歌劇場、チューリヒ歌劇場等へ出演。2018/2019シーズンからはポルトガル・グルベンキアン管弦楽団の首席指揮者に就任するなど、今後の活躍が期待されている逸材である。

東京交響楽団

1946年東宝交響楽団として創立、1951年東京交響楽団に改称。新潟市とは準フランチャイズ契約を結び、1999年から定期演奏会や特別演奏会を開催。2014-15シーズンよりジョナサン・ノットが第3代音楽監督に就任し、桂冠指揮者に秋山和慶、ユベール・スダーン、正指揮者に飯森範親、名誉客演指揮者に大友直人を擁する。文部大臣賞、京都音楽賞大賞、毎日芸術賞、文化庁芸術作品賞、サントリー音楽賞、川崎市文化賞等を受賞。川崎市のフランチャイズオーケストラ、（公財）八王子市学園都市文化ふれあい財団とのパートナーシップ協定を結び、各地域に根ざした活動を行っている。教育面でも「こども定期演奏会」「0歳からのオーケストラ」が注目を集めている。サントリーホール、ミューザ川崎シンフォニーホール、東京オペラシティコンサートホール、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館で定期的に公演を行う他、新国立劇場のレギュラーオーケストラとして毎年オペラ・バレエ公演を担当。海外公演も多く、これまでに58都市で78公演を行っている。

公式サイト：http://tokyosymphony.jp/

©Stephan Dolescha

©Stephan Dolescha