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子どもの劇団 APRICOT

舞台に情熱を燃やす子どもたちが、まっすぐな演技と歌で感動を届ける

子どもの劇団 APRICOTの画像

2015夏季「赤毛のアン」

新潟の子どもたちの熱意から生まれた劇団

子どもたちの豊かな感性や表現力を育み、新潟から優れた演劇公演を創りだすことを目的に、2001年から活動を開始しました。
1998年の開館当初より一般市民(主に成人)を参加対象とした本格的な演劇体験コース「りゅーとぴあ演劇スタジオ」を開催したところ、小学生~高校生の参加が多かったため、翌99年に「アクターコース(大人対象)」「キッズコース(子ども対象)」を開講。継続開講した2000年もジュニア世代の参加者が増えたことから、子どものための劇団として01年に「りゅーとぴあ演劇スタジオ キッズ・コース」と正式名称を定めて発足しました。新潟市民に広く親しんでもらうために愛称をAPRICOT(アプリコット)と名付け、今ではこちらが正式名称の扱いとなるまでに浸透しています。

子どもの劇団 APRICOTの画像
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年2回の定期公演を目標に週3回の稽古を実施

小学4年生~高校3年生(新規募集の対象は中学3年生まで)が週に3回の稽古を実施。基礎として「ダンス」「ボーカル」「パフォーマンス」それぞれの専門講師の指導を受けながら、年2回の定期公演のための作品クリエーションをメインに活動しています。
公立劇場が運営する子どものための劇団で、通年で活動する団体は多くありません。APRICOTはグループワークで舞台を創り上げるために欠かせない子ども同士の関係性を築くことを重視して、定期公演以外の時期も週3回の稽古を継続しています。
年に2回、夏と春に定期公演を実施。ほぼ全てAPRICOTオリジナルの作品を上演しています。

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2009春季「夏の夜の夢」

国内外の名作をオリジナル台本で上演

2023年1月時点の参加者は49名。ここ数年は45~60名程度で推移しています。コロナ禍でも参加人数が大きく減少することはありませんでした。
2022年までの来場者総数は63,161人。スタートした2000年に2回、数人での試行作品公演をスタジオで行い、APRICOTの名前で2001夏季「小公子」をスタジオで上演。2003夏季「赤毛のアン」は初の劇場公演。2006夏季「グスコーブドリの伝記」には当時ノイズムのダンサーだった青木直哉さんが動作コンセプトに参加し、11名の生演奏で上演しました。
2009春季「夏の夜の夢」は、稽古合宿を含め稽古に1年をかけた作品。2011夏季APRICOT設立10周年記念公演「スーホの白い馬」は、ゲストに女優・高汐巴さんを迎え、賛助出演の卒団生と保護者とで創り上げました。
2012年からはりゅーとぴあ以外での公演や他団体とのコラボ公演も実施。2013夏季「名犬ラッシー」は新潟市秋葉区文化会館のオープニングを飾りました。2015夏季「赤毛のアン」は劇団ひまわりとの合同公演。一般公募の大人キャストも加わり、総出演者数はAPRICOT史上最多の85名に。2020夏季「チョコレート・アンダーグラウンド」をコロナ禍のため関係者だけの限定公演となりましたが、2022夏季「APRICOT版 風の又三郎」まで公演を継続しています。

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2022夏季「APRICOT版 風の又三郎」

完成度の高い舞台として好評

来場者は出演者と同年代の10代と、その親世代の40代が多数を占めます。初めて舞台を生で鑑賞したという人から、「APRICOTだから観に来た」という熱心なリピーターまで公演を楽しんでいただいています。10代からは「素晴らしかった。みんな生き生きしていた」など、20代以上からは「歌も演技もうまく感動し、涙が出た。美術や照明、音楽など全てにおいて完成度の高い舞台」などの高評価が毎公演後のアンケートに寄せられ、満足度が高いことが分かります。

動画サムネイル

APRICOT紹介ムービー「君からはじまる物語」

活躍の場を広げる卒団生たち

APRICOT参加者の保護者から、「人前で発言できるようになった」「舞台度胸がついた」「物怖じしなくなった」など、子どもの変化を感じたというお話をよくいただきます。
卒団生はさまざまな分野に進んでいます。東京藝大を卒業後、世界に羽ばたき将来を期待される若手バリトン歌手の一人として活躍中の奥山裕樹さん。新潟市内でボイストレーナーをしている横山道子さん。元TeNYテレビ新潟アナウンサーの栗林さみさん。卒団後も演出助手等でAPRICOT公演に携わり、個人としても多数の演劇公演に出演する三浦真央・真由さん姉妹。りゅーとぴあの職員として働く人など。演劇に関わっていなくても、APRICOTで学んだことを仕事仲間とのチームワークやコミュニケーションに役立てているという卒団生も少なくありません。

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町から来た少女(初演)

演技以外の舞台芸術に挑戦する機会を作る

これまでの20年間は、子どもたち1人1人が表現者として舞台に立つ経験を積むことを重視して活動してきました。今後は、ひとつの舞台を構成するさまざまな役割も知ってもらいたいと考えています。今までにも「メンバー演出」という子どもたち自身が演出を担当する公演を企画してきましたが、さらに一歩進めて、照明や音響、舞台美術、衣裳などにも挑戦する機会を作りたいと考えています。
APRICOT設立当初と比べて、ライフスタイルの変化により参加対象年齢の子どもたちが非常に忙しい生活を送っていることを日々痛感しています。子どもたちが楽しみながら無理なく参加できる環境を丁寧に整えて、APRICOT30周年に向けた地固めをしたいと思います。

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